
TPMはトップから第一線従業員まで、全員参加で行なう活動です。言い換えれば、全員が参加しやすい組織・環境がなければ成立しません。では、どのような組織形態がふさわしいでしょうか。それが重複小集団と呼ばれる組織です。重複小集団では、各階層が互いに重なり合って活動することで、トップが掲げる目標や課題を明確に伝達でき、また現場の意見をトップ方針に反映させることができます。TPMを推進するためには、なくてはならない組織のあり方です。
※本記事は、「TPMエイジ」2008年4月~翌3月連載の『マンガで学ぶTPM・基礎編』 を再構成したものです。
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ここがポイント!
● 重複小集団とは?
TPM活動はグループ単位(小集団)で推進しますが、これは単なる作業者の集まりではありません。
TPM活動を推進している工場には、工場全体で掲げる目標があります。その目標を達成するためには、部、課、係、班(サークル)に方針をきちんと伝え、それぞれ具体的に何をするべきか検討する必要があります(トップダウン)。一方で目標達成のために各部署で検討した内容を上部の組織に伝え、全体の方針に反映させたり課題として提案することも大事になります(ボトムアップ)。
このトップダウンとボトムアップがうまく機能し合う組織が、第一線のオペレーターからトップまで全員が参加するTPM活動にとって不可欠であると言えます。それを実現できる組織形態がTPM流の"重複小集団"です。(右図は重複小集団の概念図)
工場には職場単位でサークルがあるのが普通です。そしてサークルには必ずリーダーがいます。重複小集団は、各サークルのリーダーたちがサークルリーダーのグループを形成し、そのグループのリーダーが係長のグループを、係長のグループのリーダーが課長のグループを形成するというように、各階層の組織が互いに重なり合って存在します。
このように上部組織と下部組織のつながりを強固にすることで、共通の問題意識を持ち、同じ目標に向かって活動を推進することができるのです。
● リーダーの条件
サークルリーダーは、職制上のリーダー(係長やラインの責任者)がなる場合もありますし、サークル内の互選で決まる場合もあります。サークルリーダーには、TPM活動を推進する上でのリーダーシップや、改善活動を進める上での能力などが要求されますが、具体的な役割には以下のようなことがあります。
・ サークルの目標と活動テーマの設定、実行計画の立案・実施
・ 活動の役割分担とフォローアップ
・ サークルメンバーの意見の尊重、技能・能力の評価、教育・訓練の実施
● 1人ひとりが主役
サークルのチームワークは、お互いに補い合うことで最大限の効力を発揮します。そのためにはメンバーがそれぞれの持ち場で役割をキチンと果たすことが大事です。いつもと違う機械の温度・振動など故障の兆候を察知できるのは、持ち場の担当者である自分だけです。
また、活動板の情報整理、目で見る管理の実践など、TPMには様々な技能が必要です。自分の得意な分野から活動に参加するのも有効なアプローチとなります。このようにTPMの小集団活動では1人ひとりが主役なのです。
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