
月刊 『食品工場長』(日本食糧新聞社)で、2009年9月号から連載を担当している 『工場を元気にする自主保全・現場改善のポイント』 の記事概要をお知らせします。 (詳細の記事内容は、誌面にてご確認ください)
なぜなぜ分析では、不具合現象が「なぜ発生したのか」一次要因を原因系で考え、真の原因を突き止めるまで、二次要因以降の「なぜ」を繰り返し行います。事実に基づき順序よく原因追究することで、自然と真の要因にたどり着くことができるのです。サークル単位で取り組みやすく、生産現場で非常に有効な手法といえます。
■ なぜなぜ分析の7ステップ展開
なぜなぜ分析がうまくいかない場合、次のような問題点をよく見かけます。
・対策案がすでにあり、そこに結び付ける分析を行う。
・なぜのスタートである問題が大きすぎる、または明確でない。
・事実を確認せずに仮説のまま次のなぜに進む。
・構造や機能・役割を勉強せずに進める。
・経験値を優先して判断が偏る。
これらを解消するための手順として、「なぜなぜ分析の7 ステップ展開」(右図)をお勧めします。1 ~4 ステップまでが準備段階となっており、実施前の準備を重要視していた進め方になっています。
「なぜなぜ分析」実践のポイントを以下に紹介しますので、あわせて参考にしてください。
■ 実施ポイント①
例えば搬送部のチョコ停でも、引っ掛かり方や転倒の仕方ももいろいろあります。それぞれ原因は別なことが多く、個々の現象ごとに分析した方が早く解決できます。また、経験からくる判断を安易に加えないことも大切です。(右図)
■ 実施のポイント②
問題となっている部分の仕組み(構造)や役割(機能)を理解する。
今持っている知識だけで解決できる問題ならば、再発はしないはずです。これまでに解決できなかった問題を解くためには、図面やタイミングチャート、メーカーカタログなどで構造や機能を勉強することが大切です。(右図)
■ 実施のポイント③
なぜ1(最初のなぜ)は、事象の対象となる作業やモノに限定し、発生要因を原理・原則から導き出す。
なぜ1 (最初のなぜ)を外さないことと、原理・原則で考えることが重要です。そのためには、絵で描いてみることをお勧めします 。そして問題点に小さな○を付け、そこを「なぜ1」として原理・原則で考えるとよいでしょう。
■ 実施のポイント④
後の「なぜ」から前の「なぜ」へ「なぜ2だから、なぜ1だ」とさかのぼる形で読んで、論理的に正しいかどうかを確認する。
「だから」をつけた文章にして読み返すことで、理論的な飛躍や抜けがないかのチェックとなります。
■ 実施のポイント⑤
再発防止につながる要因が出るまで「なぜ」を続ける。
最後の「なぜ」が例えばセンサーの破損など部品やモノで終わるようでは、まだ真の原因とはいえません。破損のなぜなぜを続け、強度や形状・位置決め精度、メンテナンスのスキルといった設計上の要因や管理面の不備まで真因を突き止める必要があります。
■ 実施のポイント⑥
あいまいな表現は避け、具体的で絞り込んだ表現にする。
「狭い・不十分・老朽化・守れない」などの言葉では事実を捉えきれていません。狭いと感じたのはどんな作業をしたときか、老朽化とはどこにどれだけ摩耗や亀裂があるのか、守れないとはどんな違反行為をしたのか、事実の表現に徹することが大切です。